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2011/10/18(Tue)

白いリボン

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『白いリボン』(原題:Das weiße Band)2009年
Michael Haneke(ミヒャエル・ハネケ)監督、脚本
Christian Friedel(クリスティアン・フリーデル)教師
Leonie Benesch(レオニー・ベネシュ)エファ
Ulrich Tukur(ウルリッヒ・トゥクル)男爵
Burghart Klaußner(ブルクハルト・クラウスナー)牧師
Rainer Bock(ライナー・ボック)医師
Leonard Proxauf(レオナルド・プロクスアウフ)マーティン
Josef Bierbichler(ヨーゼフ・ビアビヒラー)家令


<ブログに書いた内容を転載いたしました>

 時は第一次大戦開戦直前の1913年、物語の舞台は敬虔なプロテスタント信者が多い北部ドイツのとある農村。広大な農地を保有する男爵一家とそこに仕える家令(最初、家令ってナンジャラホイ?と思ったのですが、ドイツ語を聴いてナットク。Gutsverwalter。封建時代から存在する“Gut(=封建領主や貴族が所有する大農場)”を管理する人ですね。)や小作人、さらにその村の精神的な指導者である牧師とその一家、村の学校で教鞭を執る若い教師、村の医師、そして村人たちが主な登場人物です。

 のどかな農村で怪事件が相次ぎます。何者かによって張られた針金に馬がつまづき、乗っていた医師が怪我をします。小作人の妻は、男爵家の納屋の底が抜けて転落死。馬男爵家の幼い息子が行方不明となり、暴行を受けた状態で発見されます。男爵家のキャベツ畑が荒らされるという事件も発生。男爵夫人は子供を連れてイタリアへ行き、現地で愛人をつくります。一方、村の牧師は非常に厳格な人物。夕食に遅れた息子と娘を厳しく叱り、戒めのために白いリボンを腕に巻く儀式を行います。白いリボンは純粋・無垢の象徴だったのです。

 その間にも怪事件は続きます。男爵家の納屋が燃える事件が起き、中から首をつった小作人が発見されます。村の医師は不倫相手だった乳母をポイ捨て。その乳母の子供(父親はその医師)は何者かに連れ去られ、失明寸前という大怪我を負った状態で発見されます。

牧師として村人の尊敬を集める厳格な父親に子供たちはおびえています。その子供たちの行動に不信感を抱いた教師は、牧師の長男と長女を問い詰めるのでした…

*************************

…と、簡単にあらすじを書いてみたのですが、たぶん読んでくださる方は「???」ですよね。ネタばれしないように気をつけたいと思いつつ、作品の最後まで犯人は分からないのでネタもばらしようがないのです。一連の事件の犯人を見つけることが本作の目的ではなく、権威の象徴たる、厳格な父親(とにかく厳しい!)の陰でおびえる子供たちの屈折した心理を描くことが一つの目的なのかも。正直、よー分からん。当然、その鬱屈した不満のはけ口は別の所へ向かいます。美しい農村で繰り広げられるドロドロの人間模様。不倫や近親相姦など、「大人の醜い面」も淡々と描かれております。裕福な男爵家と、貧しい小作人の家庭。厳格な父親たち。純粋な目をしながらも、どこか屈折した様子の子供。高圧的な態度でねじふせられる子供たちの心の中で、何かがフツフツしているような印象も受けます。。。

 映画評を読んでみると、「この子供たちが、のちのナチ政権を支えた世代となる云々」といった記述も目立ちます。私個人としては、この物語とナチを結び付けるのは深読みしすぎな気もするのですが… ドイツ人とナチの歴史は切り離せないけれど、「ナチとからめると売れる」的な思惑が感じられ、「むむ?」と思ってしまったのですが、私の読みが浅いのかなぁ? いずれにしても、1回じゃ理解できない作品でした。そのうち、DVDでじっくり見たいと思います。

 ドイツ語じゃないと分かりにくいのですが、子供たちは父親をHerr Vater、母親を Frau Mutter と呼び、Siezen(敬語)しています。ま、日本でも江戸時代の時代劇では子供が「父上様、母上様」と呼び、敬語で話していますから、それと同じノリかも。昔お世話になったホストファミリーのお父さんが言ってたっけ。「私が子供の頃(=第二次大戦前)は父親が今と比べ物にならないくらい厳格で、子供にも敬語を使わせる保守的な家もまだまだあった」と言っていました。第二次大戦前は、まだそんな風潮が残っていたんですね。

 全体的に暗いトーンで物語は進みます。犯人捜しがこの作品の主目的ではないため、犯人の暗示はあっても分からずじまい。好き好きは人によって分かれると思いますが、私はかなり好き。10人がこの映画を見たら、感想が10とおり出てきそう。それくらい、奥の深い映画です。





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  • 難しくて・・・。

    やっとこの映画を見ました。
    そして、事後報告ですみません。こちらのブログ記事を参考ということで紹介させていただきました。
    ありちゅんさんは、好きなんですね。
    自分はどうもダメでした。
    奥が深かすぎです。(^_^;)

  • Re: 難しくて・・・。

    ★takboutさん、コメントありがとうございます!そしていつの間にか、コメントが承認制になっていました^^;いつからだろう?放置しすぎて分からなくなっちゃった。すみませんっ ハネケ監督の最新作「アムール」が賞を総なめって感じですが、この監督のことだから、きっと難しくて邪悪なんだろうな~なんて考えたりしています。とにかく難しいですよね。分かります!というか、何を言いたいのかよく分からんってカンジ。。。拙宅もリンクしてくださってありがとうございます~。

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